DX推進企業

西機電装では、お客様の要求仕様に基づき、電気設計、ならびに、筐体設計をします。
その後、筐体設計に基づいて、西岡鉄工所で筐体を製作します。
製作した筐体に西機電装にて電装、組み立てを行い出荷となります。
この工程は短いもので数日、長いもので約2年に及びます。
このようなユニット型大型制御盤の一貫生産に対応できるのは、愛媛県では弊社のみです。

（プロフィット部門）
弊社業務の主たる特徴は、①一品一様の製造品である、②それゆえ設計変更が大量である、であり、例えば、新旧情報の受発信タイミングのズレによる後工程への影響、工程のやり直し、このことが要因の一つで不適合が発生するなどの社内情報流通における課題がありました。

（コスト部門）
総務部などにおいても旧来の業務手法が効率化を阻む要因となっていました。
例えば、プロフィット部門の原価管理のための作業時間集計においても、紙様式で記録、手動集計など時間をかけて行っていました。

これらの課題は、弊社業務の強みを高めるための課題ととらえて解決に取り組むことにしました。
このような状況下でPaaSシステムであるkintoneを知り、自社開発のアプリを運用することによって上記の課題をはじめ、様々な課題を解決することができました。

ＤＸの推進においては、究極的な理想の姿は、中小企業各社が、自ら課題を発見して、それをＩＴ、ＩｏＴ技術を用いて解決する、自己解決型のＤＸと考えています。
今回の一連のシステム開発は、私が主導で行いましたが、自社の課題をよくわかっている社員が自らＩＴ、ＩｏＴ技術を用いて解決できるようになることが私の目標であり、考えです。
このことによって、効率的な業務への変革を目指す全社員のDXマインドを醸成していきたいと考えています。「効率的な業務への変革を目指す全社員のDXマインド」は企業価値を高め、これから大きく変化する市場で勝ち抜いていくために必要な企業姿勢であるとも考えています。

そこで、弊社では、課題解決に必要なソフトウェア開発、ハードウェア開発教育を行っています。
弊社の一連の取り組みは、サイボウズ社主催の発表会で発表しました。発表では、弊社で試作開発をしたIoTデバイスも披露しました。

さらに、これらの取り組みでついて、経済産業省のDXセレクションに選定していただきました。

弊社の成功事例を多くの方に知っていただくために、新居浜市IoT 推進ラボ主導で、サイボウズ社様、弊社の３社で「IoT ワークショップ」を新居浜市内で開催しました。
弊社の成功事例を紹介するとともに、参考にしていただきたく、各企業様の悩みや課題を聞くためのワークショップも開催しました。
そこでは、「コンサルを受けたい」「自社のものを開発して欲しい」という声をいただき、自社開発したシステムの一部をカスタマイズし、納品させていただきました。
DX 化が進むことにより、ものづくりや事業の在り方に大きな変化をもたらす可能性を秘めており、そのノウハウや開発力を提供し、サポートすることで、業界全体、地域全体を活性化することができると思っています。

毎日社員の作業日誌や勤怠管理をしています。
従来の紙様式で発生の多かった社員の誤記入、これの問い合わせ・修正も大幅に減少し、これまで数日かかっていた集計業務が、ボタン一つで、数分程度で集計できるようになりました。
ペーパーレス化によって経費削減やエコにもつながっています。

日々、見積もり業務を行う中で、業務方法を改善したいと感じる事がありました。
サイボウズ社のkintoneを導入し活用することで、業務改善を行うことが出来ました。
改善例として、従来使用していた受注一覧リストに無かった、登録内容の変更履歴の確認、変更経緯の情報追記、通知機能を追加することが出来ました。さらに、これまでの紙媒体による情報管理では、同様の情報を複数の台帳に記載する必要があったのですが、電子台帳化により、このような情報の重複管理を解消することができました。

また、以前に見積りした類似案件の見積依頼が来た際、従来は、作成した見積資料を紙媒体で保管していた為、探す手間や保管場所に困っていましたが、現在は、作成した資料をシステム内に登録することで、キーワード検索ができ、資料を探す手間や保管場所に困らなくなりました。
ペーパーレス等のコストカットにも役立ちました。kintoneの一番の利点は、システム使用者から改善提案が出た際に、自社に合ったシステムに都度、アップデート出来ることです。今後も、このシステムを活用し、業務の改善・効率化に取り組んでいきたいと思います。

弊社は一品物のものづくりが特徴です。
各社のものづくりの特徴を捉えてカスタマイズしていくことが非常に重要で、将来的には自社でできたプラットホームを地域自体のDX 化に貢献できるような取り組みを
していきたいと思います。